ブルハー

第二章「Clans of Caine」のトップバッターはブルハーです。

ちなみに貴き氏族の連中は、「俺たちこそカインの嫡子だぜぇ、後はみんな庶子なんだよ( ゜Д゜)ゴルァ!」という主張を流布して権威付けしてるようです。えげつないねぇ。


さて、世界をあるべき姿に正すため、自らの信ずる大義と手段で戦い続ける情熱的な哲学戦士、という中世ブルハーのイメージは変わっていません。相変わらずかっこいいです。惚れ惚れ(*^^*)

で、読み出していきなり氏族記述に衝撃の新事実が!

感情を排し、論理で世界を正す手段を模索したブルハー・アンテデルヴィアンの名は「トロイル」(Troile)! そしてその愛弟子であった子の名は知られていません。

アンテデルヴィアン・トロイルは、試行錯誤を繰り返すうちに、次第に冷酷非情な実験に手を染めるようになっていきました。そしてとうとう、彼の子は父の所行にがまんできなくなり、感情を露わにしてトロイルを止めようとしました。

気がついたとき、トロイルは子に組み敷かれ、子の牙は父の首筋に突き刺さっていました。そして、激していた子は父の血を飲み干すことをやめられませんでした。かくして、カイン人にとってはじめての同族喰らいが行われたのです。

茫然とする子の前に、憤るカインが忽然と姿をあらわし、その凶行をとがめ、

「汝は父の叡智に至らんと永久に求め続けるだろう。だがこの悪魔の行いへ汝を導いた憤怒の餌食ともなるのだ」と告げて呪いました。

そしてこの子は父の名を受け継ぎ、第三世代となりました。これが現在のブルハー氏族の祖です。

その後、小トロイルとその子らはカルタゴで人間とカイン人が共存できる理想郷の建設に邁進しましたが、そのたびに自らの犯した過ちと同じ所行が繰りかえされるのを見て絶望し、カルタゴを去りました(!)。そして、堕落しきったカルタゴはローマによって滅ぼされたのです。

現在もブルハーたちは、おのおのがおのおのの信念にしたがって理想に向かって進んでいます。しかしそれゆえに意見の一致を見ることができず、その激情とあいまって、ブルハー氏族は常に失敗し続ける宿命に呪われています。