アサマイト

とりあえず復調(^^;
てなわけで昨日書けなかったアサマイト覚え書き。



 アサマイトについては、明確に三つのカーストに分かれて記述されています。カーストによって、訓えと弱点が異なってきます。

・戦士カースト(Warriors)
 比較的最近(イスラム教受容後)優勢となったカーストイスラム教に最も傾倒している。カースト全体が同族喰らいの伝統に浸っているため、一度も同族喰らいしていなくても、オーラが汚染されたままである。

・魔術師カースト(Sorcerers)
 最古の血の魔術「カリーフ」(kalif)を実践する魔術師たち。幻覚を引き起こす麻薬を通して秘術を行う(人間に飲ませた後、アサマイトが吸血して麻薬を摂取)。魔法使いであることをオーラその他で隠すことができない。

・大臣カースト(Viziers)
 他の氏族と接触することが最も多いカースト。外交官や密偵として敵地に入り込んだりする。イスラム教徒の多い地域では、公子の宮廷で一派を形成していることもある。必ず何か強迫観念を持ってしまう。

 イスラム教の到来時にアサマイトはそれを受け入れるかどうかでかなりもめたようです。実際、氏族分裂の危機も迎えましたが、中東にバアリの脅威が迫ったため、約五百年前に起きたバアリとの血みどろの戦いの末、氏族は再統一されました。

 現在、アラムートの“黒き玉座”を占める「山の老人」(始祖ハキムに最も近い者の中で目覚めている者)は、魔術師カーストであるシャハリです。しかし彼は近年、メトセラの眠りにつきつつあります。

 このため、三カーストの指導者たち(ドゥアト)の重要度が増しています。

・戦士カーストのドゥアト:カリフ・ジャマル(アサマイトの評議会最有力の長老。十字軍撃退に向け活動中)
・魔術師カーストのドゥアト:アムル・アル・アルシャッド(すでに数百年にわたってこのカーストの長である)
・大臣カーストのドゥアト:テギュルス(アレクサンドロス大王の東征に参加した経験を持つ)

 あと特筆すべきこととしては、十字軍に対抗するために、この時期のアサマイトはセトの信徒と一時的な同盟関係にあるということがあります。もちろん双方ともに共通の敵を持つという以外は相手をまったく信用していませんが。

 始祖ハキムについては、以前のクランブックとは伝わっている内容が微妙に異なっています。前は、カーイーンの邪悪な子らを滅ぼすために、あえて敵と同じ種族となった偉大な戦士とその子孫、という位置づけでしたが、今回の記述では、ハキムは第二の街で第三世代の邪悪な陰謀から人間を守り、生きる価値無きヴァンパイアを滅ぼす使命を負った裁きの戦士、という言い方になっています。

……まあ、やることは結局同じなんですけどね(^^;

 以来、アサマイトはペルシア、バビロニアアッシリアといった強大な王国の背後で暗躍する一大勢力として活動してきました。ヨーロッパのカイン人らはアサマイトが一枚岩の狂信者の集団だと思っていますが、実際には三カーストに代表されるように、アサマイト氏族内もいろいろと複雑です。宗教もイスラムだけでなく、古代秘教、ユダヤ教ゾロアスター教などといったものが信奉されているくらいです。