Pendragon 5th

 最初の方をパラパラ読んでみました。
 アーサー王が皇帝になった後に現在が設定されていた旧版と違って、キャンペーン開始時は西暦485年、ユーサー王が死ぬ十年前とされています。
 アーサーが剣を引き抜くのが510年ですから、まだかなりありますね。ユーサーが死んで、アーサーが本格的に登場し、キャメロット伝説が始まる時期のことは後発サプリの「Great Pendragon Campaign」で書かれるとのこと。これはどうやら「The Boy King」の新版らしいです。TBKではキャメロットの没落まではカバーしていませんでしたが、今回はやるようなことが5thに書かれています。期待。

Pendragonの各時代(Period)

485-495:ユーサー王の時代。剛腕の王がログレスを統治。
 495:セントアルバンスの戦い。ユーサー・ペンドラゴンが継嗣無く死ぬ。
495-510:内乱の時代。王を無くしたブリテン島は無法、敵対、戦争、侵略のただ中で荒廃する。
 510:アーサーが石から剣を引き抜き、至高王(High King)を名乗る。
510-525:統一の時代。アーサー王ブリテン統一のため数多くの激戦を戦う。
 514:アーサー王はグウィネヴィアと結婚して円卓騎士団を創設する。
 515:「悲しみの一撃」によって「魔法にかかったブリテン」(Enchantment of Britain)が始まる。
 525:ランスロット卿が宮廷に伺候。
525-540:併合の時代。宮廷恋愛と騎士の放浪がポピュラーとなる。善悪問わず未来の予兆が出現するが、無視されるか気付かれない。
 531:陰険なモードレッド卿がこの年の始めに宮廷に伺候する。歳末を飾るアイルランドの武芸試合で、謎の騎士「トラムトリスト卿」(正体はトリストラム)が参加した円卓の騎士全員を打ち負かして、コーンウォールのイソウド王妃と伝説に歌われる恋に落ちる。
540-555:絶頂の時代。「魔法にかかったブリテン」の最盛期。魔法の探求と冒険の時代。
 549:聖杯による神秘的な癒しが始まる。
 553:空前絶後のロナゼップの武芸試合が開催される。悪の勢力が現れ、悲劇が織りなされる。
 554:聖杯探求の旅が始まる。
555以降:衰亡の時代。謀略、殺人、反乱によって王国は荒廃する。
 563:ランスロットとグウィネヴィアが姦通の罪で弾劾され、円卓の騎士とブリテンの統一が打ち砕かれる。
 565:悲惨なキャムランの戦いで、モードレッドがアーサーを負傷させ、アーサーはアヴァロン島へ運ばれる。世界の魔法は消えゆき、世俗の歴史が介入する。

*文化・技術レベル:TBKでも言及がありましたが、Pendragon世界の技術レベルは、ユーサー王頃は中世初期で、キャメロット滅亡の頃には薔薇戦争期にまで発展しています。PCは中世全期を駆け抜けるキャンペーンを行うことになるわけです。

著名人(ユーサー王の時代)

ユーサー・ペンドラゴン
 ログレスの至高王。野心多く、決断力に優れた偉大な戦士にして指導者。兄アウレリウス・アンブロシウスが非命に倒れた後、王位を継いだ。妻はいないが数人の愛人がおり、庶子マドックは最近騎士叙任されたばかりの若者である。ユーサーはログレスだけでなくブリテン全土の支配を望んでおり、侵略者サクソン人や他のブリテン諸王国と戦争を行っている。

マーリン
 大魔法使いにしてブリテンの大ドルイドであるマーリンは、尼僧と魔物との間に生まれた子供と言われている。誕生時、魔物に魂を奪われる前に洗礼を受けたが、父親から受け継いだ超自然的な力は保ったのである。彼は最も優れ、最も尊敬されている魔法使いであり、キリスト教徒とキリスト教を尊重しているが、恥じることなく異教の魔法を行使する。
 魔法使いとして、マーリンは善良な人々全てに大変恐れられ、不信の目で見られている。彼は大きな「魔力」(Glamour)を持っており、一時的に物を作り出したり、姿を変えたり隠したり、国中をすばやく動くことができる。彼は何度かユーサー王を、そしてロット王といった他の諸王らを助けている。ブリテンにとって何が一番よいかを常に考えているマーリンだが、誰も彼を心底から信用してはいない。彼は定期的に姿を消して、私的な隠れ家で魔法による疲れを癒やしている。

ロット王
 ロットは北方最強の王であり、ユーサーのライバルである。彼は強大な王国連合を支配してペンドラゴンの統治に抵抗している。そしてロット王自身が至高王の尊称を切望していることは誰の目にも明らかである。

ウルフィウス、シルチェスター公
 このソールズベリーの隣国の君主は名高い戦士であり、ユーサー王の忠実な臣下である。彼はログレスで最も影響力の強い君主のひとりである。

ニミュエ
 レディ・ニミュエは湖の貴婦人、すなわち強大な女魔法使いであり、強力な異教の女司祭団の長である。彼女の家は思いのままに出没できる魔法の湖の底にあり、国中のどこにでも現れる。

漁夫王
 漁夫王という称号のほうがよく知られているペラム王は、有名だが誰ひとりその姿を見た者はいない。彼は聖杯の守護者である。その王国は人間の目からは隠されており、伝説でしか語られていない。かくして、聖杯城の秘密はいまだ解き明かされてはいない。

アイル王
 アイルはブレトワルダ、すなわちブリテンに移住した数多くのサクソン人諸部族を束ねる王である。彼の私領はサセックスである。ブリテン全土を掌中に収めると放言しており、ユーサー王と幾多の戦いを戦ってきている。大陸から絶え間なくやってくる移民は彼に加勢しているが、他のサクソン人移民らはアイルに敵対するサクソン人諸王に味方している。

デュブリクス大司教
 デュブリクスはブリテン大司教である。南キャムブリアにあるローマ都市カーリオンに置いた聖庁から、この島の宗教情勢を監督している。彼はローマ・カトリック教徒であり、その外交能力によって、単一の指導者を持たないブリテン教会の数多くの修道院長たちを、自分の(ひいてはローマの)支配に服させようと説得している。今の所、それは成功していない。