ザ・ローマ 帝国の興亡

ウェスパシアヌス帝

ザ・ローマ 帝国の興亡 DVD-BOX

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 邦題がまったくもって最低だとは思いますが、「ローマ」だとドラマのあれとかぶるからなのかなあ。
 内容は、BBCらしくドラマ仕立てで45分ずつながらしっかり作ってあります。ローマ共和制期の軍装など結構考証にも力が入ってるようで、見応えあります。途中でティベリウスグラックスを扱うあたりがBBCらしく渋い。
 以下ちょっと所感。

第一話:ネロ(Nero)

 ローマ大火の復興に狂奔するあまり狂っていく皇帝がものすごく痛々しい。あとマジ去勢かんべん。

第二話:シーザー(Caesar)

 このカエサル、どっかで見た顔だなあと思っていたんですが、「リベリオン」のファーザー!ファーザーじゃないか! ガリア戦争と内乱が主で、暗殺までの経緯はさらっと程度です。ドラマ「ローマ」と好対照ですね。それと、アントニウスよ、タメ口してんじゃねー。

第三話:革命(Revolution)

 これがグラックスのお話。第三次ポエニ戦争が画面で描かれたのってはじめてじゃなかろうか。護民官の役割と平民会の様子の描写も希有ではないかと。お話は結構悲惨。

第四話:ユダヤ戦争(Rebellion)

 ウェスパシアヌスが彫像に激似でワロタ。エルサレム包囲戦がハイライトですが、フラウィウス・ヨセフスのアレっぷりもなかなか。

第五話:コンスタンティン(Constantine)

 肺癌の魔界探偵を思い出すからその表記はやめれと言いたい。ミルウィウス橋の戦いや、PXの印つけたローマ軍はレアです。人間不信のかたまりで唯一神に走った大帝陛下がたいへん印象的。

第六話:西ローマ帝国の滅亡(Fall of Rome)

 西ゴート王アラリックのローマ略奪のお話。ダメすぎるラヴェンナ政府と皇帝ホノリウスを相手にいろいろ策をめぐらすものの、全部裏切られて失敗するアラリックがあわれです。