バトルスター・ギャラクティカ・ボードゲーム

http://www.fantasyflightgames.com/bsg/
 昨今日の出の勢いでいささか心配なFantasy Flight Games社の協力プレイゲーム。今年のGENCONで先行発売されたようで、ebayでははや高値で取引されているようです。私もちょっと入札してみましたが、すぐにアウトビッドされてしまいました(汗
 BGGのほうでいろいろとレビューがされていたので、だいたいの内容は判明しています。以下、覚え書きも兼ねた紹介。
 3〜5人用で、プレイヤーはTVシリーズの主要登場人物のひとりを担当します。アダマ艦長、タイ副艦長、アポロ、スターバック、ヒロ、シャロン、ロズリン大統領、トム・ザレック、バルター博士、チーフ・チロルの10人が用意されています。各キャラには、政治、戦術、統率、操縦の各スキル値に加えて、TVドラマでの役割に応じた有利な特殊能力と不利な弱点が備わっています。ボード上には、ギャラクティカの各部と周辺宇宙空間、大統領官邸船(コロニアル・ワン)、サイロン艦隊等が描かれていて、現在の戦況が表示されます。
 「キャメロットを覆う影」に似た協力プレイゲームですので、プレイヤーは人類発祥の星コボル(Kobol)への船団到達を目指します。具体的には、ジャンプを繰り返して到達ポイント(Destination score)を8点ため、その上でもう一回ファイナル・ジャンプを行えば勝利です。ただし、各ジャンプの準備には時間がかかるため、その間に次々襲ってくる危機(毎手番にクライシス・カードをめくっていろいろ起こる)に全員で対処していかなければなりません。もし失敗が重なってリソースが尽きたり(水、食料、人口)、サイロン軍の攻撃に屈したり(ギャラクティカ陥落)すれば、ただちにゲームオーバーになります。
 ところが、プレイヤーの中にはサイロン工作員が潜んでいます。これはゲーム開始時と中盤折り返し時点でひそかに配られるLoyaltyカードによって表されます。「You are a Cylon」カードを配られたプレイヤーの勝利条件は、人類の滅亡となります。Loyaltyカードはまず最初に半分配られ、中盤で残り半分が配られるので、途中で突如、自分がサイロンであることに気づくプレイヤーも出てきます。
 潜伏しているサイロン工作員が誰かということがゲームの焦点になります。ギャラクティカ艦内にはドラマでもおなじみの営倉が設けられていて、疑わしいキャラクターはここにぶちこんで行動を制約することができます(自力脱出もできますが)。問題解決の際には全員がスキル・カード(手札)を出し合って判定の成否を決めますが、山札から必ず2枚が不確定要素として投入されるので、誰がサイロンなのか、そもそもサイロンがいるのか、ということがわかりにくくなっています。「キャメロット」でいささか不安定だった裏切り者ルールがより洗練されているといえるかもしれません。
 正式発売は十月だそうなので、刮目して待ちたいです。