ニューオリンズの公子

総本山(http://www.worldofdarkness.com/)更新。ニューオリンズ・パーソナリティーズその1。

  • アウグスト・ビダル*1ニューオリンズの公子 Augusto Vidal
    • 氏族:ヴェントルー
    • 盟約:聖なる槍
    • 血族の間で、アウグスト・ビダルの名前は二つの事柄と同義、すなわち、ニューオリンズ市と、ヴェントルーの優越への確信、である。新世界の都市の中で、ニューオリンズほど数多くの試練と艱苦を耐えてきた街はないが、ビダルはそのすべてを生き延びてきた。彼はこの地域で認められた最初で唯一の公子であり、その結果、彼は米国だけでなく海外でも若い氏族員たちの間で偶像めいた見方をされている。
    • 生前は兵士であり貴族であったビダルは、富裕なアンダルシア人の妻が亡くなったすぐ後に“鎮魂歌”(Requiem)を始めた。彼女の祖先が彼の前に現れ、荒々しい一晩のうちに、彼を“死の舞踏”(Danse Macabre)へと導き入れたのである。強力な長老の子であるビダルは、そのおこぼれにあずかる程度の地位しか得られなかった。これだけでなく、彼の父は、家族、国家、そして氏族への忠誠心を終わることなく彼に試したのである。これらの試練の最後のものは、七年戦争の折に行われた。このとき、ビダルの父はニューオリンズへ行って、地元のフランス人に対するスペイン支配の代表者となるよう指示した。ビダルはこれを自由を得る機会と見て受諾し、自分ののど笛を父の手に縛り付ける革ひもを断ち切ろうとしたのである。
    • その治世の間一貫して、ビダル公子は自らのニューオリンズでの強固な支配権を守るために必要なことならば、何でもやってのけてきた。彼がヴードゥー(vodoun)*2の秘儀を禁止したことはほとんどの血族によく知られていることだが、こうした非寛容さは近年、狂熱的なものにまでなってきている。版図内での血族人口の増加に厳しい締め付けを課していることは、多くの者に公子の動機(と正気)を疑わせる結果になっている。多くの者は、彼は単に時代に取り残されたのだと、ずばり信じている。ビダルはまもなく休息をとらねばならず、明確な後継者がいないことから、ビダル後に何が残されるのかいぶかる者は多い。

ニューオリンズ名士紹介の一回目は公子陛下。しかし読めば読むほどV:tMラソンブラくさい公子様ですね。熱心な宗教家だし、スペイン人だし……。

*1:公子はスペイン人なので、「V」の表記はバ行にしました。

*2:いわゆるvoodooのこと。