W:tF そして今

これが我らがなぜ今の我らであるのかの所以である。これが我らが狼にして人である所以である。これが我らが“影の領域”の子でありながら、精霊に“見捨てられた”所以である。あのころ以来、精霊らは我らを恐れ……大半は我らを憎んできた。彼らは、半肉半霊の生き物が自分たちを取り締まる力を今も持つことを、そして我らが皆の恐れたひとりの精霊を滅ぼす力をかつては持っていたことを恐れ、憎んでいるのだ。人類は、我らが単なる映画のアイドルではなく自分たちの中を歩む実在の生き物であることを知れば、気が狂ってしまうことだろう。
我らは必要にかられて、我らにとって無二の偉大なるものを滅ぼした。我らは精霊界を取り締まり、精霊たちは我らの務めに逆らうことはできない。我らは人類が精霊界を荒らさぬよう監視するべく最善をつくすが、もし彼らがそのことを知れば、人類は我らをさげすむことだろう。我らの兄弟すら我らに牙をむき、自分たちがそれを為す勇気と慈悲を欠いていたことを行ったとして、我らを憎んでいる。味方となるのは気まぐれな母なるルナと我らの狼のトーテムだけだが、それで充分だ。我らは人。我らは両界を狩る狼。
我らは“見捨てられしもの”。天よ、我らの怒りを招きしものを助けたまえ。

  • “父なる狼”の授け
    • “見捨てられしもの”の父祖たちは父親を殺害したが、それでも彼の子どもたちであり、彼の血はその血管を流れている。この遺産は彼らに強力な授けを提供することができる。例えば:
    • 《原初の咆哮》Primal Howl(●●●):ワーウルフは最初の狼の声で咆哮する。それは、人類と動物が何千年もの先祖の記憶から本能的にそれと知ることのできる声である。この咆哮を聞いた者たちは、夜を狩る狼と、自分たちのところにやってくるかもしれない肉食獣への先祖以来の恐怖に圧倒される。

ふーむ、ワーウルフの務めは、ならず者の精霊を狩り、人類から精霊界を守ること、という理解でいいのかな?
それと、ルナが味方にも敵にもなる感じですね。まあ父殺しの息子たちへの母親の想いというのは、かーなり複雑なものでしょうけど。おまけに恋多きお母さんだし。
我らの兄弟(Our brothers)というのは、他のワー種族のことを指すのかな。文脈上、人でも精霊でもないようなので。
あと、殺されてもトーテムとして授けを提供してくれるパパに涙。