恒星間戦争まとめ
ヴィラニ人とのファーストコンタクト(2098)
人類初のジャンプ探検船「スターリーパー・ワン」号がバーナード星に到着。そこで反体制派ヴィラニ人が帝国政府の許可無く建設していた採掘基地とその従業員たちに遭遇する。
一年後、テラに帰還した探検隊はこのファーストコンタクトを報告。地球市民に衝撃が走った。
第一次戦争(2114-2122)
バーナード星の前哨基地に過度に接近したヴィラニ輸送船団をアメリカ軍が攻撃したことで勃発。シャナ・リクシャン属州総督は懲罰艦隊を派遣してテラの脆弱な宇宙艦隊を粉砕した。衝撃を受けたテラン人は技術開発と艦隊再建に邁進し、二度目の懲罰艦隊に対して新造のミサイル・ボートで対抗した。予想外の損害に驚いた総督は和平に応じた。
初の恒星間戦争は、テラン人の団結意識を高め、この戦争で獲得したバーナード星を含めた初の恒星間国家「地球連合」が成立する(2124年)。
第二次戦争(2125-2134)
リクシャン総督は、テラン人の市場参入に激怒したシャルーシッド局の懇請を受けて再び懲罰艦隊を派遣。アジッダ星系にて恒星間戦争初の本格的な主力艦隊決戦が行われた。結果は引き分けに終わり、その後は小競り合いが続いた。
戦争後半には帝国で内戦が起こり、リクシャンがそちらに注意を向けたため、第二次戦争は勝負がつかないまま休戦した。
第三次戦争(2145-2156)
内戦で功をあげて栄転したリクシャンの後任カドゥール・エラシャルシ総督はテラン人を深刻な脅威と認識していた。そして周到な準備の末、自ら陣頭指揮をとってテラ領に侵攻した。圧倒的な帝国艦隊の数、技術、そしてエラシャルシの戦略眼によってテラ艦隊はあえなく壊滅。テラ本星が短期間ながら激しい爆撃にさらされた。
しかし、政敵の裏工作によって総督は撤退を余儀なくされ、テラへの核爆撃によって奮起団結したテラン人の反転攻勢を許すことになる。結果、政治的に手足を縛られた総督は敗北し、失脚した。
虚ろな平和(2156-2173)
テラン人の帝国への政治的、経済的、社会的進出が進む中で、新任総督シャリク・ヤンギラは次の戦争に向けて水面下の工作を開始する。表面上の平和の裏で、テラン人とヴィラニ人の主導権争いは激化した。
第四次戦争(2173-2176)
充分な裏工作が成ったと確信したヤンギラ総督は、国境に苛酷な入国管理体制と関税を課すことでテラを挑発。テラン人がこれに応じないと見るや開戦した。戦争に備えていなかった地球連合軍は終始圧倒され、テラ本星の危機を前に和平を総督に懇願した。
第五次戦争(2176-2186)
ヤンギラ総督の艦隊の相当数が他地域の反乱鎮圧に回されたことを好機に、地球連合が開戦。帝国軍はこの攻勢を食い止めたが、この間にヤンギラは政争に敗れて失脚。かわって総督となったデュムシール家はテラン人との和平を望んだ。
第六次戦争(2195-2201)
テラン人は前哨基地がヴィラニ船に攻撃されたことを口実に開戦。連合政府による通商停止とテラ軍による通商破壊作戦によって、帝国辺境属州は深刻な経済不況に陥り、当時のキダルネリ・デュムシール総督は、ほぼなすすべもなく不利な休戦に追い込まれ、重要な星系の明け渡しを余儀なくされた。
第七次戦争(2201-2214)
デュムシール総督は、銀河辺境方向の全宙域を統括するアラシール・シャルーキン副王に嘆願。副王の親族クーギ・シャルーキンが大規模な援軍とともに到着したが、辺境属州の経済不況によりほとんど活動できない状態に追い込まれる。戦争は膠着し、やがてクーギとデュムシールの不和が表面化。分裂した帝国軍は和平を余儀なくされる。デュムシール総督はこの後、臣下に暗殺された。
第八次戦争(2228-2238)
アラシール・シャルーキン自身が大艦隊で出撃。テラ世界が次々と陥落するが、ジョシップ・デゲン大提督が遅滞戦術を敢行する間に、マヌエル・アルダバウィ提督が敵後方で補給線を切断。ヴェガ人も帝国に反乱を起こし、壊乱した帝国軍の大半は破壊または投降し、シャルーキンは退却した。
第九次戦争(2245-2256)
シャルーキン副王の嘆願を受けて帝都ヴランドから常勝無敗を誇る帝国中央艦隊が出撃。アルバダウィ大提督に率いられたテラ艦隊は、新造のジャンプ−3ドライブと中間子砲を使ってこれを奇襲し全滅させた。中央艦隊の総司令官とアラシール・シャルーキンはいずれも戦死した。