フォン・ベック・サーガその1
軍犬と世界の痛み (ハヤカワ文庫SF ム 1-31 永遠の戦士フォン・ベック 1)
- 作者: マイクル・ムアコック,佐伯経多&新間大悟,小尾芙佐
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/09/06
- メディア: 文庫
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81年に書かれたもので、初期のファンタジー路線(エルリック他の元シリーズなど)と後の社会派ファンタジーとの画期をなす位置にある作品だそうで、なるほどそんな感じです。思弁的会話が気持ち多めですが、全体としては真正面のヒロイック・ファンタジー*1。
ストーリーはシンプルで、戦争に倦んだ主人公が、思いもかけぬ形で世界救済のためのクエスト(よりにもよって聖杯探索!)を請け負うというもの。同時に人生ではじめて愛した美女を救うためという王道でもあり。そしてそこかしこに現れるムアコック節が心地よいです。今回の介添人もひょうひょうとして懐かしい雰囲気。というわけで、楽しく読めました(^^
次はコルム復刊とのことです。一冊に三部作をすべてまとめてしまう模様。
なおフォン・ベック・サーガは全2巻だそうです。
*1:ちょっとはしょり気味