フォーゴトン・レルム・キャンペーン・ガイド

Forgotten Realms Campaign Guide: A 4th Edition D&D Supplement

Forgotten Realms Campaign Guide: A 4th Edition D&D Supplement

 日本語版はまだ発売が予定されていませんが、「フォーゴトン・レルム・プレイヤーズ・ガイド」はもう2月26日発売ということで、いずれは出るのでしょう2月発売だそうですね。とはいえ、世界地域設定が三度の飯より好きな私としては待てないわけで、4th PHBを買ったいきおいで電子書籍版をDrivuThruRPGにて購入してしまいました。
 まず地勢ですが、3.5版の時代から魔法大災害を経て百年過ぎているということもあって、ずいぶん劇的に地図が陥没したり隆起(降臨?)したりしていておもしろいですね。空中都市住まいの古代魔法帝国ネザリルの生き残りが影の世界から帰還して、かつての大砂漠から四方に侵略の手を伸ばしているというのが特にものすごい。グローランサで言えば神知者大復活といったくらいのインパクトでしょうか。
 あと、妖精世界フェイワイルドが近づいたせいでエラドリンたちが出現したり、平行世界(?)アービアの一部が別大陸に落着してそこからドラゴンボーンたちがフェイルーンにやってきたりということで、新種族の吸収もしてますね。

ムーンシェイ

 個人的に気になっていた「ムーンシェイ・サーガ」の舞台ムーンシェイ諸島(ケルト&サクソン・ブリテンがモチーフ)は、3.5版の時点で「サーガ」の主人公トリスタンとロビンの娘アリシア・ケンドリック女王のもとで統一されていたのが、エラドリンら妖精勢力の帰還、巨人たちの跋扈、大陸からやってきた豪商たちの傭兵団の侵略、でまたもや四分五裂の状態になってしまっています。ケンドリック家の故地グウィネス地方はまるっきり妖精の里になってしまっているそうで、小説に出てきた場所が軒並み不入の地になってしまっているのが、なんともやるせない。PCの背景例としては、故地回復を目指すフフォーク族(ケルト似の人間)やノースメン(北欧人な人間)、あるいははぐれ者のエルフや、略奪ばかりの生活に嫌気が差した傭兵、といったものが挙げられています。結構冒険向きな設定になっていてうれしいですね。
 もっとも、旧版のワールドガイドよりもさらに地域ごとの細かい情報量が薄いので、結局は旧情報を探してくるか、全自作しなければならないあたりが微妙ではあるかも。