Thunderstone:Wrath of the Elementals
国内で「たんとくおーれ」や「くにとりっ」といった萌え派生が出ているドミニオンですが、以前のロール&ロールで安田御大が紹介していたドミニオン派生のダンジョン冒険カードゲーム「Thunderstone」の拡張セットが7月発売予定です。
本当は6月発売だったのが印刷ミスがあったとかで一ヶ月延期されました。版元在庫切れで入手困難になっている無印Thunderstoneは今月重版予定とのことです。ただ、Facebook由来の情報によればあんまりたくさん刷らないらしいので、またすぐ入手困難になりそう。
Thunderstoneの概要
*参照:無印の和訳&シール:奇跡家分館
Thunderstoneもドミニオンのように、場に出ているカードを手札で買ってだんだん自分のデッキを整えていきます。しかし勝利ポイントも買うドミニオンとはちがって、手札を使って場のモンスターカードを撃破することで勝利ポイント(と経験値や戦利品)がもらえる仕組みになっています。
場には村とダンジョンの2エリアがあり、村には4種類の基本カードに加えてセットアップ時にランダムに選んだ8種類の村カードと4種類のヒーローカード、計16種類のカードが置かれます。これらは手札に記されたゴールドを使って購入し、自分のデッキ(パーティーデッキ)に加えていきます。
Thunderstone独特のルールであるダンジョンは、ランダムに選ばれた3種類計30枚のモンスターカードと、ゲーム終了を示すサンダーストーンカード1枚から成るダンジョンデッキがセットアップ時に作られ、これを上から順番に3枚めくって並べます。この3枚のモンスターカードが挑戦できる怪物を表し、勝利ポイント源になります。3枚は山札から遠い方から順に第1層、第2層、第3層と見なされ、深い層にいるモンスターカードに挑戦するときに階層数以上の「灯り」ポイントのあるカードを手札に持っていなければ不利になります。倒したモンスターカードは自分のパーティーデッキに加わり、倒せなかったモンスターカードはダンジョンデッキの一番底に入れられます。つまり挑戦すれば勝敗にかかわらずその階層は空くわけです。こうして空白になった階層には深い階層のモンスターカードがずれてきて、空いた第3層にはダンジョンデッキからまた1枚めくって置きます。このようにしてどんどんモンスターカードがめくられていき、デッキ下部に埋まっているサンダーストーンカードが第1層まで浮上したらその時点でゲーム終了となります。
さて、実際に手番がまわってきたとき、プレイヤーは次の3つのアクションのいずれか1つを選んで行います。
- 村を訪れる:村では、場のカードの購入とヒーローのレベルアップが行えます。前者は手札から生み出されるゴールドを使います。購入したカードはいったん捨て札になります。後者はモンスターを倒して手に入れた経験値を使います。レベルアップしたヒーローカードは同じ絵柄で一段階強いヒーローカードに交換されます。
- ダンジョンに入る:手札の内容がダンジョンアタックするパーティーの内容になります。表になっているモンスターカードを1枚選んで戦います。このとき、武器カードはヒーローカードに装備させますが、ヒーローの腕力が武器の重量以上である必要があります。その他、呪文や戦利品など有利な戦闘効果を得られるカードがありますが、病気カードなどのように不利な効果をもたらすものもあります。また、挑む階層が求める灯りポイントを持っていないと攻撃力が減ってしまいます。そして最終的な攻撃力がモンスターの体力以上なら怪物を倒したことになります。
- 休息する:手札のカードを1枚永久破棄できます。病気カードなどを排除できるわけです。
ドミニオンと同じように、アクションが終わったら手札をいったん全部捨てて、新たに6枚を引いて手札にします。もし自分のパーティーデッキが尽きたらシャッフルしなおします。
ゲームの流れは以上ですが、実際にはいろいろなカードの効果が組み合わさってダイナミックな展開になるのはドミニオンと同様です。
Wrath of the Elementalsでの追加要素
第一拡張セット(第二拡張もすでに予定されています)のWotEでは、新たなカードとともに新たな要素がいくつか追加されており、単独でも無印と混ぜても遊べるようになっています。
- 罠カード:ダンジョンデッキに罠カードが混ざります。罠カードはモンスターカードとちがって、めくった瞬間に効果が発動します。中にはプレイヤー全員に影響するものもあります。「悪辣な罠」と「死の罠」の2種類があり、前者はペナルティを与え、後者はヒーローを殺害します。
- 守護者カード:モンスターカードの一種として守護者カードがダンジョンデッキに混ざります。守護者はモンスターと同じはたらきをしますが、2つの点が異なります。まず、第1階層に移動した場合ただちに守護者専用の第0階層(地上)に移動して、不利な効果をもたらします。守護者が第0階層にいる間ずっとこの効果は継続します。もう一点は、戦闘で倒さないかぎりずっと場に残るということです。倒せなかった場合にデッキの底に戻るということはありませんし、「消失」や「這い寄る死」といった除去効果のあるカードでも除去できません。
- 大群カード:大群カードは戦えば戦うほど強くなっていくモンスターを表します。大群カードには2種類あり、1種類はダンジョンデッキに他のモンスターカードや罠カードといっしょに混ぜておく「置換カード」で何のデータも記してありません。もう1種類にはデータがあり、独自の大群デッキを構成します。大群デッキはめくればめくるほど強くなっていく順番でカードが積まれます。もしダンジョンデッキをめくったときに置換カードが出たら、ただちに大群デッキから1枚めくって置換カードと置き換えて階層に置きます。
- キャンペーン:無印とWotEを連結して2つのダンジョンを股にかけて行うゲームです。詳細は省略。