トレアドール

カパとラソンブラはあんまし「V:tDA」と変わってなかったのでskip(^^;

で、トレアドールですが、ブルハーに続いてこの氏族の始祖についても新記述がありました。



 あるときカインは、第二世代の三人に、自分が人間たちを理解できなくなりつつあると嘆きを打ち明けました。子たちは闇の父の悩みに答を見つけることを確約し、うちひとりが人間の中でもっとも優れた芸術家を選んで答を探させました。この芸術家の名前はアリケルと言いました(注:女性)。

 アリケルはエノクに暮らす人間たちの実状を表現した作品を作りました。そして、カインの御前でできあがった作品を披露したのです。伝説が語るところによれば、その作品とは、カインが神に呪われたことと、彼の種族が永久に獣にふりまわされることの関連性を活写した堅固なレリーフだったといいます。

 カインとその子らはレリーフを途中まで見て内容に激怒し、最後まで見ようとはしませんでした。しかし、彼らが見なかった部分には、ヴァンパイアが人間の魂をいくばくかでも保てる手段が記されていたのです。

 カインはレリーフを破壊し、芸術家の血を吸い尽くせと子に命じました。そしてその吸い殻に向かってカインはこう言って呪いました。

「汝は我の気を散らした。それゆえ、汝は自らが麗しいと思えるものに気を散らされることになろう」と。

 それからカインは子に命じてアリケルを抱擁させました。かくして、アリケルの血脈、トレアドール氏族の呪いがはじまりました。

 アリケルは子らに自らが見いだし、レリーフに記した秘密を伝えました。それは、美を愛でることによって、人間たることを理解することができる、という教えでした。こうして、トレアドールたちは、美の保護者となるか、あるいは自らが究極の美となるべく闇の生を生きるようになったのです……。



……カイン様、そりゃあんまりです・゜・(ノД`)・゜・