戦間期

 第一次銀河大戦の終結は、平和な時代の到来を意味しなかった。地球帝国の重しが取れた各星間国家は、人類宇宙の覇権をめぐって各所で小競り合いを繰り返した。二度目の、そしてより熾烈な大戦は不可避と思われ、諸国は自国の軍備と防備を固めていった。その代表格が、2321年に四つの星間国家が連合して成立したオリオン連盟である。
 星間国家どうしの抗争が高まる一方で、未踏宙域の探査と植民が各国によって積極的に推進された。ただ、いずれの国も地球帝国の轍を踏む気はなく、野放図な開拓は控えられた。この結果、ヴァージ、ファー・リーチ、オリオン・フロンティアといった辺境宙域が探検され、開発されていった。