HQ覚書

HWからの変更点:キャラクター作成

三種のキーワード:

  • 職業キーワード:基本13種
  • 故郷キーワード:基本10種
  • 魔術キーワード:Common Magicは故郷キーワード内として取得。Specialized Magicは付加特性として別個に取得。

能力値の初期決定の方法:
 キーワード由来の能力の初期値は17。
 そのほかの能力値の初期値は13。
 さらに、20点を自由に配分する。ただし、ひとつの能力値への追加は+10まで。
 Specialized religionの入信者から帰依者に昇格するには3点割り振る。
 祈祷師になるには、Advanced Experience(p.178)のルールを使用すること。

従者(Followers)について:
 Retainer(随員):PCにしたがうひとまとまりのNPCグループ。ひとつのキーワード(戦士など)を17で持つ。
 Sidekick(脇士):PCにしたがう単一のNPC。ひとつのキーワードを17で持つ上、3つの能力値を初期値13+15点配分で持つ。

魔術について:
 Common Magic(平俗魔術):Mortal World由来の一般的な魔術。他の能力を増強する目的にのみ使用できる。故郷キーワードによって傾向が決まるが、具体的にはPCが自由に決めてよい。作成時には故郷キーワード内の能力一環として自動的に5つ取得。ヒョルト人であれば、「肉体を持つ男」が提供する宿能として取得。
 Specialized Magic(特化魔術):PCが特に宗教・魔術組織に入信・入会することで取得するキーワードおよびその中の能力。ヒョルト人であれば、嵐の神殿の各カルトおよび提供される神力、神技がこれに類する。

13種の職業:
 故郷キーワードに応じて、Availableな職業が限定される。
*肉体能力と精神能力の区別はなくなった。

  • 騎兵(Cavalry Soldier):軽装、常備、重装の三種。
  • 芸人(Entertainer)
  • 農夫(Farmer)
  • 歩兵(Foot Soldier):射手、重装、軽装の三種。
  • 癒し手(Healer)
  • 狩人(Hunter)
  • 商人(Merchant)
  • 遊牧民Nomad
  • 下級貴族(Petty Noble)
  • 船乗り(Sailor)
  • 学者(Scholar)
  • 泥棒(Thief)
  • 戦士(Warrior)

10種の故郷キーワード:

  • バイソンの民(Bison People):プラックス遊牧民
  • ダラ・ハッパ人(Dara Happa)
  • エスロリア人(Esrolia)
  • エスヴラル人(Esvular):南ヒョルトランドの無神論者と一神教徒、忘神群島の不可知論者
  • グレイズランド人(Grazer)
  • ヒョルト人(Heortling)
  • ピューマの民(Puma People):スンチェン人シェイプチェンジャー
  • セシュネラ人(Seshnera)
  • ターシュ人(Tarsh)
  • テシュノス人(Teshnos)

ヒョルト人について:
Common Magic:肉体を持つ男。ヒョルト人の祖先。いろいろな宿能を提供する。

Specialized Religion:嵐の神殿(神教)

  • 芸人:(男)ドロガージ、(女)スコヴァーラ
  • 農夫:(男)農夫オーランス、(女)主婦アーナールダ
  • 癒し手:(女)プランジャラ
  • 狩人:オデイラ
  • 商人:黄金の舌グルサ
  • 学者:ランカー・マイ
  • 泥棒:デセンボース
  • 戦士:(男)デストール、フマクト、(女)ヴィンガ

ヒーローポイントについて:

  • 作成時3点獲得。
  • 各冒険の開始時にナレーター裁量で1-5点獲得。
  • 長期の冒険終了時に1-5点獲得。
  • そのほか、ナレーター裁量で任意に獲得。

バイソンの民について:
職業:(男)狩人、戦士、(女)癒し手
Common Religion & Magic:二種に大別。

  • Survival Tricks(生存の知恵)
    • ワッハが教えてくれたさまざまな宿能。
  • Cult Societies(各種精霊カルト)
    • Big Hungry Gray One
    • Horn Dweller
    • Kneebone Society
    • Little Bush Brother
    • Sacred Hoof Friend
    • You Who Helps Me
    • You Out There Listening

Specialized Religion & Magic:プラックス伝承
 生存の精霊(Survival Spirits)を5つの霊具(charm)として提供される。加えて、以下の大精霊のいずれかから精霊を提供される。

  • 男:ワッハ。精霊:兄弟なる犬、殺し棒、跡追い
  • 女:アイリーサ。精霊:雌バイソン、守護姫バイソン、家畜の母
  • 祈祷師:角のある男。
  • 誰でも:大祖霊ダーカ・ファール。精霊:祖霊。

エスロリア人について:
Common Religion & Magic:二種に大別。

  • イマージャと我らが善き友達:イマージャは女権社会を創始したエスロリアの守護女神。彼女自身は宿能を提供する。また、イマージャの十人の帰依者である「我らが善き友達」への供儀に参加することで、いろいろな神技、霊具、呪式、宿能を獲得できる。
  • Magical Societies(各種魔術結社):エスロリア各地に数多くある結社からさまざまな魔術を提供される。
  • Specialized Religion & Magic:大地の神殿
    • 騎兵:ランスの女神ヴーディシア(Voudisea)
    • 芸人:(男)吟遊詩人ドナンダー、(女)スコヴァーラ
    • 農夫:大麦の母エス
    • 歩兵:(女)ヴィンガ
    • 癒し手;ベヴァーラ
    • 商人:ハースト
    • 下級貴族:(男)闇の夫アーガン・アーガー、(女)女家長アーナールダ
    • 船乗り:漁師ペラスコス
    • 学者:司書エピコール(Epikhor)
    • 泥棒:セラドス(Thelados、ランブリルの仮面のひとつ)
    • 戦士:(女)バービスター・ゴア、(男)フマクト

*作成時に、大地の神殿ではなく、魔道教会(ロカール派など)を選ぶこともできる。

判定について:
 能力判定は撤廃。すべて対決となった。
*contestant:対決者。
 マスタリーによってクリティカルを超えて段階上昇した分は、相手側の段階下降となる。
 目標値が20の場合でも、20の目はファンブルとなる(HWでは失敗になっていた)。

即時対決について:
 結果表に少々の修正(クリティカルvsクリティカルなど)。
 集団即時対決を全面刷新。目標値の高い者から順に個別で即時対決をしかけていく形に改められた。(HWのは機能不全なルールだったので、まあ当然かと)

継続対決について:
 APがAdvantage Points(有利点)の略になった。
 結果表に修正(喪失・委譲するAP量)。

 集団継続対決の順番は、ナレーターの裁量で以下の三つの決め方から選ぶ:

  • より積極的な(あるいは無謀な)行動をしかけた者が先攻する。
  • APをより多く賭けた者が先攻する。
  • AP合計値の多い者が先攻する(=HWルール)。

 AP譲渡表の修正。僅差の成功は1/2×APを譲渡。

  • 僅差の敗北→かすり傷(Hurt):適切な能力値に-1。累積可。
  • 小差の敗北→軽傷(Impaired):適切な能力値が-10%(*)。
  • 大差の敗北→重傷(Injured):適切な能力値が-50%(*)。
  • 完全な敗北→瀕死(Dying):行動不能

*同時にかすり傷が累積している場合、軽傷or重傷の効果を計算した後、かすり傷によるマイナス修正を適用する。
**「朦朧」および「気絶」はナレーター裁量で与えるときのみ適用。

 APを「軽傷」と交換するルールおよび「重大な負傷」のオプションルールの撤廃。

修正について:

 代用修正のデフォルト値が-5に変更。これにともなって、代用修正および状況修正は-5刻み(-5、-10、-15、-20、-30、-40)でガイドラインが作成されている。

武具によるエッジの撤廃(というか、エッジ自体が完全撤廃されている)
 武具の質や強さに応じて軽=+1、中=+3、重=+5のプラス修正が適用できる。
 交渉や運動の際に、この修正が逆にマイナスにはたらくことがある。

 負傷段階の変更。

グローランサの金属について(p.78):

 青銅は合金であるため、魔法的ではない(エー(゜Д゜;)

 鉄の効果:武器によるプラス修正が2倍。
 その武器に魔法能力値が付加されているなら、その値の1/10がさらにプラス修正となる。
 また、エルフおよびトロウルに対しては、上記のプラス修正に加えて、武器本来のプラス修正が再び加わる。

 例:青銅製ならば+3のプラス修正を提供する剣が、もし鉄製であるならば、
 その剣を使うことで+3×2=+6のプラス修正が得られる。
 さらに、エルフやトロウルに対して使う場合は、+3×2+3=+9のプラス修正が得られる。

増強について:

 ひとつの能力の増強に用いる能力の数に制限はなくなった。(HWでは、世俗能力はひとつまでだった)
 ただし、ひとつの能力は1ラウンドに1回までしか増強に使えない。

 増強の持続時間は、原則としてその対決が終わるまで。

自動的増強
 増強ロールを行うことなく、増強に用いる能力値の1/10(端数四捨五入)をプラス修正として増強対象の能力値に足すことができる。

 自動的増強は、独立行為を消費するものもあれば、消費しないものもある。ナレーター裁量で決めること。
*魔法能力による増強であっても、独立行為を消費しない場合がある(p.80の例参照)。

可変増強
 増強ロール(即時対決)を行って、自動的増強よりも多くのプラス修正を得ようとする試み。
 マイナス修正になってしまうリスクを負う。
 対決の抵抗値は希望するプラス修正×5。
 僅差の勝利ならば希望した半分のプラス修正を得る。
 小差の勝利以上ならば希望したプラス修正を得る。
 敗北は上記の逆。

他者への増強
 自動的増強でも可変増強でも可能だが、必ず独立行為を消費する。

自動的マイナス修正
 能力によっては、ナレーター裁量で、自動的にマイナス方向の増強を行ってしまうものがある。
 狭い場所での〈大きい〉や、キャラクターの持つ弱点などが、この使い方の対象となりうる。