神性魔術
あれ、またDivine MagicとSpirit Magicに術語が戻っていますね。でも魔道はWizardryなんだよなあ。
神性魔術
神性魔術を用いる人々(神教徒)は、一柱以上の神と個人的なつながりを結んでいる。おたがいに関係のある神々の集団(神殿)をまとめて信仰することも多い。神教徒は敵対する文化の神々の存在を否定するわけではない。むしろ、ある地域の神々が、隣の地域の神話で敵役として登場することはよくあるのだ。たとえば、ルナー教の信者はオーランスを、世界を滅ぼそうとした反逆の神々の一柱と見なしている。また、自文化の神殿に属する神々の中にも、有害で危険と見なされる神がいることもある。そうした神々に助力を求めるのは、無法者やトラブルメーカーだけである。
神殿信仰
成人儀礼を通して、あなたは異界とつながるための共同体祭儀に参加することになる。その中で同胞が崇める全ての神々との絆を結ぶ。このように神殿全体を崇める信者のことを、唾棄すべき神知者はかつて「平信者」と呼んだ。多くの文化で、人は自分の神殿に属する一柱の神の目にとまることになる。ほとんどの男たちにとっては神殿の父神であり、女たちにとっては大いなる母神だろう。こうした主神たちは時にいろいろな相に分けられる。こうすることで、人は自分の暮らしに一番関係の深い面に頭を垂れることができるのである。畑をたがやす農夫はおそらく良き農夫バーンターとしての大神オーランスの姿に出会うだろう。また、戦士なら冒険者デストールとしての栄光に満ちた姿を追うことになるだろう。しかし中には、癒し手や火の神といった専門職の神々に引き寄せられる者もいる。英雄たちもまた信仰対象だ。英雄とは自らの運命と神々との絆を追い求めた末に伝説となり、神界に特別な地位を得るに至った人のことである。あなたもまた、崇拝される不死の英雄になることができるのだ。
神界との絆をむすんだ者はさらに多くのことを学ぶ。古老や師匠、一族の長上が神との絆をいかにして強め、いかにしてそこからパワーを引き出すかを教えてくれる。このプロセスには数年かかる。神は今や自分の一部であり、絆は心の奥底にしっかりと根づく。時間と献身をささげることで、神の個性と特徴の一面を導き入れることのできるようになり、信仰が深まればそれだけ自分の中の神は力を増し、神とのつながりもより深くなる。やがて、自分と神との間に深く強い関係を築き上げて、その神への信仰篤い入信者になることができるだろう。
神力
それぞれの神はいくつかの神力を備えている。神力は、神のアイデンティティの中心となる大自然の力や経済活動や性格といった特質をあらわしている。大神は数多くの神力を持つが、それらは神の相を通してしか近づけない。各神力はグローランサのルーンで表される。
キャラクターの神力はそれぞれ別個の能力として獲得する。作成時の初期値は一つが17、他が13。神力は各々ひとつの魔術キーワードであり、成長にはヒーロー・ポイント2点を支払う。
共通魔術
誰でも自分の神力を使って増強を行える。しかし神力を単独の能力として使うことはできない。また、あからさまに超自然的な効果は得られない。あくまで、魔法を使っていつもよりうまくできた、という程度にかぎられる。
入信者
作成時に1W以上の神力を持つキャラクターは、その神力を持つ神の入信者になれる。
入信者は同じ神の信仰共同体に参加するため、〈[神]の入信者〉という能力を獲得する。この能力には、自分と神とをつなぐ神力のルーンを書き加えておく。この神力は守護神力と呼ばれる。守護神力の使い方は以下の通り。
- 性格。自分の神を模倣する能力を示す。
- 縁故。寺院や社や信徒組織との関係を示す。
- 知識。神の神話や儀式の知識を思い出す。
- 欠点。神の信条に反する行為をさまたげる。カルトへの奉仕と競合する行為をさまたげる等。
入信者は神力を単独の能力として使うことができ、それによる作戦や対決結果を超自然的なものとして描写できる。ただし、神力は範囲の広い能力と見なされるため、相手は限定能力修正を得る。
帰依者
守護神力が11W以上に達した入信者は帰依者への昇格を試みることができる。異界への旅も含めたいくつかの障害を克服して、神からの承認を得なければならない。
帰依者になった場合、以後ひとつのカルトに専心するため、他の神への入信は破棄される。そうした神の神力による共通魔術は以後も可能だが、単独の能力として使うことはできなくなる。また、精霊魔術と魔道に関する能力は全て失う。
帰依者はカルトに全ての時間をささげ、その行動は全て神の行為を模倣したものになる。もし神力を欠点として使う場合は、必ず-6以上のマイナス修正を受ける。
神技
帰依者になった時点で神技をひとつ修得する。以後、そのつど必要な障害を克服してヒーロー・ポイント1点を支払えば、追加の神技を修得できる。
神技は神が神代に行った偉業の再現である。神技は特定の守護神力の傘下に属し、単独の能力として用いる。神技については100〜200文字程度で内容を記し、そのパワーと制約の指針を示すこと。
儀式魔術
人はいつでも神々の加護を求めて、朝な夕なに豊作や大猟、旅の安全などを祈る。こうした日常の祈りはあまりに日常的なのでルール上のボーナスをもたらさない。その一方で、比較的長い時間をかけて儀式を行い、相当な量の供え物や奉仕を神々に捧げることもできる(こうした手間は普通、財産等の能力に-3の継続修正を与える)。
こうした常ならぬ儀式を行う対決に勝利すれば、相応の継続修正を得られる。一番高い神力を使い、増強には財産等の関連能力を用いる。
寺院を利用すればより大きな神助が得られる。聖域で長時間の儀式を行うには司祭階級を説得する必要がある。説得には縁故と一番高い神力を用い、増強には宗教上の美徳に合致する性格や共同体との縁故を用いる。成功すれば、一番高い神力を用いて神技一回を即時対決で使う能力を獲得する。
このとき、共同体からの支援を要請することもできる。