クトゥルフ神話TRPG第7版クイックスタート発表
Kickstarter出資者への報告の中で、クイックスタート・ルールとおなじみ「幽霊屋敷」シナリオが発表されました。
以下、クイックスタート・ルールの簡単な日本語訳です。かなり劇的に変わっていますね……。
能力値
STR、CON、POW、DEX、APP、SIZ、INT、EDUに40、50、50、50、60、60、70、80を任意に割り振る。
半減値と5分の1値:各能力値を2と5で割った値(端数切り捨て)を出して併記する。
例:STR60なら60/30/12と記す。
副能力値
幸運(Luck):3D6×5
ダメージ・ボーナス:STR+SIZを表で参照。
体格(Build):STR+SIZを表で参照。
耐久力(Hit Point):(SIZ+CON)/10(端数切り捨て)
正気度(Sanity):初期値はPOWに等しい。
職業と技能
8つの技能を職業技能として選ぶ。
職業技能と〈信用〉に、70%を1つ、60%を2つ、50%を3つ、40%を3つ、任意に割り振る
4つの技能を趣味技能として選ぶ。それぞれに20%を足す。
各技能についても能力値と同じように半減値と5分の1値を併記する。
(以下サンプル職業)
古物収集家
作家
ディレッタント
医師
ジャーナリスト
刑事
私立探偵
教授
〈信用〉技能
0:路上生活者
1-9:貧困
10-49:標準
50-89:裕福
90-98:富豪
99:大富豪
ゲーム・システム
技能ロールと難易度
プレイヤーは1D100を振って、指定された技能と比較して成功レベルを出す。
・技能値以下:通常成功(レギュラー)
・半減値以下:効果的成功(ハード)
・5分の1値以下:決定的成功(エクストリーム)
失敗した場合、合理的な説明ができれば、再度試行(プッシュ)できるが、また失敗した場合、よりひどい結果が起きる。
対抗ロール:通常どおり技能ロールを行って、たがいの成功レベルを比較する。より上の成功レベルが勝利。同じなら1D100を振りあってより低い目の側が勝利。
ボーナス・ダイスとペナルティ・ダイス(主に対抗ロールに使う)
技能ロールにおいて、状況に応じて与えられる追加の「十の位のダイス」。
ボーナスならより低い目を選んで採用。ペナルティならより高い目を選んで採用する。
ボーナス・ダイスとペナルティ・ダイスが重なった場合は互いに打ち消し合う。
正気度
1D100を振って自分の正気度と比較。正気度以下なら正気度喪失の左の値、そうでないなら右の値が適用される。
この正気度ロールに失敗した場合、次の行動はキーパーが決定する(金切り声をあげる、銃を発射する、など)
一時的狂気(一度に5点以上喪失):1D100を振って自分のINT以下なら、事態を理解してしまい、1D10時間の一時的狂気に陥る。またこのとき、キーパー任意の恐怖症や愛好癖をつけてもよい。
・幻覚:一時的狂気の間、探索者は幻覚を見る可能性がある。探索者がこれを幻覚かどうかを判別するには正気度ロールに成功しなければならない、もし失敗するとさらに幻覚が深まる。
戦闘
DEX順に行動。
戦闘技能は3つ:〈接近戦〉〈回避〉〈火器〉
戦闘技能は専門化を備えている:〈接近戦(格闘)〉〈火器(ライフル/ショットガン〉など。これはキャラクター作成時に決めておく。
*戦闘ロールで“プッシュ”は行えない。
接近戦
防御側は反撃(〈接近戦〉)か回避(〈回避〉)を選ぶ。
攻撃側と防御側は1D100を振って成功レベルを比較。
勝者は相手にダメージを与える。
攻撃側が決定的成功(エクストリーム)だったら、鈍器は最大ダメージ(ダメージ・ボーナスも最大)、鋭器は最大ダメージに加えて追加のダメージ・ダイスを得る。
反撃した防御側は勝っても通常ダメージしか与えない。
火器
攻撃側は1D100を振って結果を出す。
・準備済みの火器はDEX順はDEX+50と見なす。
・1ラウンド中に拳銃を複数回撃つ場合、撃つたびにペナルティ・ダイスを1個得る。
・ゼロ距離射撃(DEXの5分の1フィート以下の距離)ではボーナス・ダイスを1個得る。
防御側は〈回避〉技能でかわせる。回避に成功すれば、攻撃側のロールにペナルティ・ダイスが1個つく。ただし、かわした場合、射撃に成否にかかわらず、次の攻撃権は失われる。
戦闘マヌーバ
マヌーバに成功すれば以下の効果をいずれか選べる。
・武装解除
・転倒させる
・つかまえて固定する
マヌーバは通常の〈接近戦〉攻撃と同様に処理する。このとき、たがいの体格(Build)を比較する。攻撃側の方が小さいなら、差分に等しいペナルティ・ダイス(最大2個)を得る。もし3以上、防御側が大きいならマヌーバは無効。
複数の敵を相手にする(Outnumbered)
同時に複数の敵を相手にするキャラクターが、反撃または回避した場合、そのキャラクターに対する(同一ラウンド中で)以降の接近戦攻撃はボーナス・ダイス1個を得る。火器には関係ない。
負傷と治癒
(さまざまなダメージ源とダメージについては表参照)
耐久力がゼロに落ちたら(負の値にはならない)意識不明に陥る。
1回の攻撃で耐久力最大値の半分以上のダメージを受けた場合、重傷と見なされ、CONロールに失敗すると気絶する。重傷を受けたキャラクターの耐久力がゼロに落ちると瀕死状態となり、以降の毎ラウンドの最後にCONロールに失敗すると死亡する。〈応急手当〉に成功すれば瀕死状態は解除される。
・重傷を受けていないキャラクターの耐久力は1日1点回復する。
・重傷を受けたキャラクターは毎週の終わりにCONロールを行い、成功すれば1D3点を回復する。決定的成功なら2D3点回復。決定的成功するか、耐久力最大値の半分以上まで回復したら、重傷状態は解除される。
〈応急手当〉は耐久力を1点回復する。瀕死状態のキャラクターに対する〈応急手当〉は耐久力を回復しないが、容態を安定させる。
〈医学〉は耐久力を1D3点回復するが、少なくとも1時間かかり、適切な装備と備品がなければならない。瀕死状態のキャラクターに対する〈医学〉は耐久力を回復しないが、毎週終わりの治癒ロールを可能にする。
1回の攻撃で耐久力最大値以上のダメージを受けたキャラクターは即死する。